■ニュース・デマゴーグ■

- 頻繁なパスワード変更の強制に違法の判決 -

2002.6.8

 神奈川県内に住む男性(25)が勤め先企業に対し、コンピュータのパスワード変更の頻度を下げるように横浜地裁に訴えていた問題で、横浜地裁は昨日、一定の条件を課しながらも原告の訴えを認め、パスワード変更の頻度を下げるように当該企業に言い渡した。
 横浜地裁によれば、当該企業が実施していたパスワード変更の間隔(二週間)はあまりにも短期間で、利用者に精神的苦痛を与え、労働基準法に違反するものであるとしている。原告の男性はこの判決について、「裁判所が訴えを聞き入れてくれたのは非常に嬉しいが、判決が出るまでに時間がかかりすぎた。裁判を進めながらパスワードを変更するのはとても辛いことだった。」と述べている。男性は無意味な文字列を覚えるのが苦手であるため、つきあっている女性の名前をパスワードにしていたのだが、パスワード変更時期が来るたびに女性を変えなければならなかったという。
 一方、企業は「これはあくまでも特殊な例にすぎない。セキュリティの観点上、一定のパスワード変更義務を無くすことはできない。」と基本的な姿勢は変えていないが、「社員の福利厚生は企業の努めでもある。過去のパスワード再利用を認め、昔の彼女とよりを戻すことで対応できないものか。」と和解策を探る構えだ。
 ある関係者は「独身者はいいが、既婚者は事実上パスワードを変更できない」と苦言を呈しているが、それに対し「既婚者であるからこそパスワードの秘匿性が高まり、セキュリティが向上する。」という見方をするものもいる。セキュリティの重要性が高まる中、その根本ともいえるパスワードについて条件付きとはいえこのような判断が下されたことは今後の産業界に一石を投じそうだ。


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